整体的視点 野口整体にまつわる日常の記録

子供の偏食

息子の成長が日々目覚ましいです。 ここ一週間で言葉がグンと増え、会話らしくなってきました^^

ウチの子は基本何でも食べます。 そしていつでも体の要求で食べます。 理性(知識)がないから当たり前といえばそうなのですが

野口整体を勉強し始めて、 この当たり前だけど気づかない、 見落としていることの多さに驚き それに感心するばかりです。

この「理性がないから」当たり前 というくだりさえも、今では私の中で当たり前ですが ピンと来ない人もいるかもしれません。

この理性と感情のせめぎ合いというか 悩んだり、嬉しかったり、悔しかったり、寂しかったり 人間臭い、誰にでもある日常の出来事を歪みなく 真正面から受け止め まるっと包んで理解できるようになるのが 野口整体の魅力の一つだと思います。

で、理性のこと・・・

私たち大人は普段、 いろいろな常識(という名の偏見、、、)に沿って生活しています。

食に関していえば 朝ごはんは食べないと(もしくは食べたら)動けない とか 夜遅く食べると太る とか 脂っこいもの(最近は炭水化物?)は太る とか 腹八分目がいい とか

本当は、体が整っていれば 腹八分目なんかは特に意識しなくても自然と箸が止まるはずなんです。 (私は難しいんですが!)

そして、こういう良し悪しを判断をする理性が優位ではない状態だと 必然的に体の要求で行動するわけで。

(私は悲しいかな、長年のダイエット中心生活のせいか 頭で食べていることが多いので 体の要求を探る日々です、、)

だから余計なジャッジがない息子は 食べたい時はなんでも食べる 食べたくない時は本当に食べない。

欲しい時はトマトジュースを1本(1リットル) 空けるんじゃないかってくらい飲む

ご飯をよく食べる時もあるし、 おかずしか食べない時もある。 大抵お腹が空いていればなんでも食べますが。

以前学生時代の友達の家に 遊びに行った時のこと。

ウチの子の食べっぷりに目を丸くして友達が言いました。
「へー、いいなぁ。なんでも食べる? うちすごい偏食だよ。ご飯しか食べない。」 と。

偏食というのもまた理性で判断したことなので 基本、子供とか赤ちゃんに偏食はないと解釈しています。

「ご飯しか食べない」というのはいいと思うんです。 ご飯が美味しくて食べているということですから。

食べたいという要求がなかったら、それは今は必要ないという体の要求

でも、新しく出したおかずに手を出さないと言います。 「食べてみたい」という気持ちがないということを 友達は嘆いていて。

確かに、食べず嫌いは親としてもなんだかつまらないですよね。

ではどうして好き嫌いができるのか。

それは「快」体験と深い関係があり ここを理解する必要があります。

食べることは美味しい 食べることが「快」という感情と結びついているか ということ。

朝昼晩と決めて、お腹が空いていないのに食べたくないものを食べさせられたら・・・ 逆に、食べたいのに食べたいものが出て来なかったら・・・

食事=快 から遠ざかってしまいます。

さらにひどくなると この人はわかってくれない。。と 要求することを無意識に諦めてしまったり。

ウチの息子をそういった視点から見てみると 離乳食の時からとにかく体に合うものを与えるように努めました。

食いっぷりがいいもの(=体が要求するもの)は満足するまで食べさせる。 小さい体でバナナを三本ぺろっと食べた時もありました。 あまり反応が良くないものは無理には与えません。

たとえその時に食べなくても その食べ物が嫌いなわけではなく 今それはいらない というだけかもしれない。

与える際の環境づくりも大事です。 食べる時口に当たるスプーンは熱すぎないか、冷たすぎないか。

あげる時のスプーンの角度も見てみる。 これは自分が食べさせてもらうと分かりますが 意外と口よりも高い位置にスプーンを出していたりします。 赤ちゃんの口よりもやや低く持っていくと 自然に口を開けやすくなります。

また、与えるものですが これは主に動物性のもの。 卵、肉、バターやチーズを積極的に食べていました。

エッ?肉??と思われるでしょうか。 息子は3〜4ヶ月くらいから 肉や卵など動物性のものを食べていました。

実は動物性のものって消化がいいんです。 野菜や米の方が消化には時間がかかります。 肉が消化に悪いとされているのはご飯と一緒に食べるからです。 肉そのものは消化にあまり負担がかかりません。

牛は食べた草を消化するために胃袋を4つも駆使していますし...

他では... あるサイトで食べ物の消化にかかる時間について人体実験したレポートがありました。 その実験方法、摂食障害で過食嘔吐をしている人に 肉、野菜、米などを食べてもらい、吐き出した状態を見るというちょっと凄まじいものでした。 結果、肉は消化時間が早いために吐き出せなかったのが ご飯や野菜はそのまま出てきていたと言います。

私も数年間、摂食障害で病んでいた時期があったので、これは実体験としてわかりました。 肉の方が早く消化されるのです。。

最近は糖質制限などの影響で ご飯は悪者になりつつありますが、、 ご飯はご飯で必要です。 エネルギーになるものですから。

でも、あまり自由に運動ができない赤ちゃんには この時期、エネルギーというよりも 体を作っていくためのもの(動物性タンパク質)の方が 体の要求としては優先されます。

ですから、頭で得た情報ではなく 目の前にいる赤ちゃんを注意深く観察して 赤ちゃんが欲しているものを見極めて 要求に沿って食事を与えることが大切です。

さっき登場した友達の子供は 目の前に出てきたスパゲティには興味を示さないで 「僕おにぎり食べたい」って言ってたんです。

友達は「スパゲティ食べたらおにぎり作ってあげる」って言い聞かせてたけど ウチだったらすぐにおにぎりもしくはお米を用意します。多分。 センセイをみてそこまでするの?と最初は思ったけど、

3歳くらいまでは特に 要求が叶うということで これから自分が生きていく世界に対する信頼ができたり

親に対してこの人は自分のことをわかってくれる という安心感を潜在意識にいっぱい蓄積させたいわけです。

特に思い出せない、 意識に登ることがないけど確かに感じていることが この時期は本当に大事なんだとセンセイは言う。

だからってなんでもかんでも与えるということとは違います... (お菓子とかはちょっと魔薬のようなところがある)

話は戻って・・・

以前、こんなことがありました。 トマトジュースを大量に飲んだために 翌日の保育園で真っ赤なウンチをした息子。

保育園の先生に、注意を受けましたが... ちゃんと出ているのだからそれはそれで問題ないです。

さすがにスナック菓子や砂糖がべったりしたものを 欲しがるだけ与えるというのは論外ですけれど、、

間食も欲しい!と泣くからと ダラダラ食いになってしまうと 当然食事には興味が行かなくなってしまいます。

食事の時間を開けてメリハリをつけることも 美味しく食べることには必要です。 これは大人でも同じですね。

野菜を食べないとあれこれ工夫する方も多いようですが 後からで大丈夫。

あれもこれもおいしいかも♪ と色々興味を持つようになり 息子は味噌汁の大根や玉ねぎを自然と食べるようになりました。

食に関係なく 子供を観察する、要求を見極めるということは とても重要です。

子供は常に、親に見ていて欲しいですし 注意を集めて向き合うということが 心の安定にもつながります。

息子は現在2歳。 やっと言葉で「グーグゥト(ヨーグルト)ちょうだ〜い」と 自分の欲しいものを言えるようになりました。

それまでは何を欲しているのか見極めるのが大変でしたが 今になって頑張ってよかったなぁ。と思います。

いろいろと脱線してしまいましたが・・・

子供の偏食には、治すとか正すとかではなく まずは 食べる=快 楽しい、おいしい!となるよう工夫することが大事。

偏食という言葉自体が大人が決めたルールでしかない。 もともと子供には偏食なんてないのですから。